朝の電車で横になって寝ている人
朝、電車に乗ると座席の上で大の字になって寝ているひとを一年に一回くらいのペースで見る。
周りの人はみんな迷惑そうにしているし、僕も同じく迷惑そうに眉をひそめてその人を見る。
でも、心のどこかではそんな人を羨ましく思っていたりする。
僕は、お酒の席でどんなに酔っ払っても、路上で寝たり、電車を寝過ごしたりしたことはない。
しっかりと家に帰り、翌日は二日酔いで頭痛がしても、家族以外に特に迷惑をかけたことがない。
真面目なのか、他人に迷惑をかけるのか怖いのか、とにかくそういう性分なのだ。
だから、もし、今なら電車で大の字になって寝れるっていうチャンスがあっても、そのチャンスを掴めずに、しっかりと座席に座って寝るだろう。
結局周りの人の目を気にして、ハメを外したりすることができないのだ。
だから、ハメを外してそうな人を見るとうらやましく思えてしまうんだろう。
たぶん、僕は人生で一度も思い切りハメを外したことがないんだろうなあ。